”Load”:負荷を掛けて10分後の温度を抜擢しました.
”DW数字”:その回転数の時のLoad値と環境温度との温度差です.
”DW Defference”:DW同士の温度差で,小さいほど,ファンの回転数依存が少ないことを示唆します.
DWという言葉はHartWareさんに由来します.
図59,60の示す傾向はほぼ同じと考えられるので,ここではDigital Thermal Sensorの与える値と,従来のセンサー経由で得られるCPUのサーマルダイオードの値との差については考慮しません. また,今回の計測で用いたファンはいわゆる”超低速ファン”に分類されます.仮に1600rpm以上の中速以上のファンを用いた場合,これらの結果が覆ることは大いに考えられます. すなわち,今回の試験を参考対象としてみる事ができる方は,静音稼動を目的としたユーザーさんということになります.
Kolinkさんのリテールブランド"Coolink"から登場した"U8-120-1600"が最高の成績を収めました. 超低速(600rpm)でも中速(1000rpm)でも問題なく力を発揮してくれています. CPUクーラーの取り付け方法ですが,他よりも少々面倒な取り付け方法となります.(直感的に理解するのが難しい:説明書を読めば問題ありません) 2007年2月現在,日本で同モデルを入手することは困難と言えますが,同じヒートシンクを使用しているNoctuaブランドの「NH-U12(F)」が代替として登場しています. こちらも決して入手しやすいものでもありませんが,まだ市場から消えてなくなったわけではありません. 気になる方は「NH-U12F」をご検討下さい.
U8-120-1600には及ばないものの,1000rpmでは2番目の成績を収めました.一方で600rpmの場合はファンレス志向の強いNINJAに負けています. フィンピッチが2.2mmと決して狭いわけではありませんが,3.8mmのフィンピッチを持つNINJA相手になると,さすがに辛いようです. CPUクーラーの取り付け方法は,バックプレートと4つのネジ(最初から固定されている)を用いるだけであり,非常にかんたんと言えます. まだまだ現行モデルであり,入手性は良好で,筆者としてはなかなかオススメなCPUクーラーです.ただ,LGA775専用である点は惜しいなと思います.
Thermalright社製の2世代目のサイドフローCPUクーラーです. グラフから判断できるように,1000rpmでは良好な成績を収めていますが,600rpmになると極端に性能が落ちるようです. フィンピッチは1.65mm程度で,このフィンの密度の高さが仇となっているようです.(無論,高回転では逆に利点にもなるでしょうが) CPUクーラーの取り付けは,最新のThermalright社製のマウンティングシステムに対応しています. これは,ベース部中央にある小さな穴に,ソケットに応じた金属プレートを差し込んで使うという方法です. 他にHR-01やSI-128も同様の機構を持ち合わせています.色々と応用が利きますし、とても便利なシステムだと思います. 既に代理店のscytheさんでは,公に販売終了としていますが,まだ店舗在庫のあるお店もあるようです.
scythe社製のファンレス可能なサイドフローCPUクーラーです.1000rpmでも決して悪い成績ではありませんが,600rpmでは2番目の成績を収めます. 特に注目したいのが「DW Difference」の値で,典型的なファンレス志向の性質を示しています.これはフィンピッチが3.80mmという他を圧倒する性能を誇っているからでしょう. CPUクーラーの取り付け方法は,現在のモデルであるRev.Bは使用したことがないので、筆者が何を言っても無駄でしょう. さすが日本の企業,商品の回転は非常に良いようで,ほとんどの店舗でNINJAの姿を見る事ができます.
scythe社製のフラッグシップCPUクーラーです.残念なことに,今回の静音性を重視した計測においては,その性能を見ることはできませんでした. 全ての項目において,その前身ともいえるNINJAに敗北しており,今回の計測結果からでは救いようがない結果となっております. パフォーマンス重視の舞台を用意し,その場でのNINJAとINFINITYとの関係を考慮した上で,INFINITYの価値は定まるでしょう. CPUクーラーの取り付けはVTMSを採用していることにより,極めて簡単であると言えます. 特にバックプレートも必要なく,大抵の場合、マザーボードをPCケースから外す必要もありません. こちらもNINJAと同様,入手は非常に容易だと思います.
超高密度のCPUクーラーTower120にとって,600/1000rpmという環境での計測は,完全な場違いだったのでしょう. これに関しては,INFINITYと同様,新たな舞台を用意する必要があると思います.今後も計測の機会には登場予定です. 取り付け方法は,バックプレートと金属プレートでベース部を固定する方法です.面倒でもなくきっちりと固定できるので,筆者が最も好む方法です. 残念ながら,2007年2月現在,新品入手は不可能といえるでしょう.
今回の計測方法ではトップフローCPUクーラーには分が悪い,ということが容易に想像できます.
サイドフローのように効率よく廃熱できるならば,平衡温度に達しするのは比較的早いですが,
無風状態でトップフローCPUクーラーを用いた場合は,対流により廃熱のサイクルが発生するのではないかと思われます.(特に低回転だとその傾向が出やすい)
実際に,ANDY Coolerの結果を見る限り,10分後でも温度上昇が起きているように見受けられます.
結果としてグラフには掲載しましたが,今回の計測法としては疑問を持つ結果となってしまいました.
ANDY Coolerはこの後,トップフローCPUクーラー最強決定戦に参戦しています.
気になる方はそちらをご覧に頂くようお願いいたします.
今回の計測は,スレッドの方から「NINJAのファンが逆さまだ!」というご指摘により決意したものです.
結果としては一回分のみの掲載となっておりますが,実際には2回に渡って計測を行なっております.
双方の結果としてはNINJAを除いては同じような結果となっており,筆者自身としては,とてもすっきりした感があります.
やはり,ファンの回転数の選択が重要と考えています.今後は1000rpmと2000rpm辺りのファンを使用して,計測を行なっていきたいと思います.
今回の計測に用いたソフトウェアは全てフリーソフトウェアを使用しました.これほど便利なソフトウェアを公開していただいていることに感謝いたします.
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第2版 at 2007年2月22日 編集:ぷりぷり
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