CPUクーラー研究室

ぷりぷり的!! サイドフローCPUクーラー 最強決定戦 2007 Spring

5. 結果

DTS温度(ぷりぷりてんぷ)まとめ

計測結果グラフ DTS温度編
図49. 計測結果グラフ DTS温度編

Tjunctionは85℃です.

周辺温度 高速回転時

周辺温度 高速回転時
図50. 周辺温度 高速回転時

周辺温度 高速回転時

周辺温度 低速回転時
図51. 周辺温度 低速回転時

備考

 ”Load”:負荷を掛けて10分後の温度を抜擢しました.
 ”DW数字”:その回転数の時のLoad値と環境温度との温度差です.
 ”DW Defference”:DW同士の温度差で,小さいほど,ファンの回転数依存が少ないことを示唆します.
 DWという言葉はHartWareさんに由来します.

6. 考察

 今回の計測で用いたファンはいわゆる”爆音ファン”に分類されます.これらは通常の用途で用いられるケースは少なく,電圧上昇も兼ねるオーバークロックなどの際に適応するものと思います. すなわち,今回の試験を参考対象としてみる事ができる方は,爆音上等な方,ゲーマーさんなどということになります.

U8-120-1600

 フィンピッチが2.2mmと,今回のサイドフローCPUクーラーの中では中くらいのフィン密度であるU8-120-1600が,5V駆動時にフィンピッチ2.8mmのHR-01に匹敵し,3.8mmのNINJAを負かせました. この結果は予想できませんでした.なぜ,こうなるのか?
 NINJAの周辺温度グラフを見ていただきたい.NINJAの吸気と排気後の温度差です.かなりNINJAは大きくなっております. これは,NINJAの熱容量が限界に達しており,界面条件が良いにも関わらず温度差が高すぎるため,廃熱温度が高くなったものではないかと推測されます. だとすれば,NINJAはフィンピッチ云々の以前に,この条件下では力不足となっているのではないでしょうか?
 12V駆動時には,どうやらUltra-120に一歩譲る結果となりました.やはり高密度(1.65mm)を誇り,表面積の点で負けてしまったのでしょう. それでもサイドフロー最強決定戦2006のチャンピオンの実力を示してくれたと思いますし,現実的な範囲内ので騒音内では十分に満足できるCPUクーラーだと思います. 難点は,見かけない!売っていない!数がない!です.いくら性能がよくても,買えないのでは意味がありません.その点が非常に残念でなりません.

Ultra-120

 フィンピッチが1.65mmと今回測定したCPUクーラーでは最高密度を誇るCPUクーラーUltra-120.その作りは明らかに高回転のファンを意識しています. 前回のサイドフロー最強決定戦2006ではパッとしませんでしたが,2000rpm/38mmという”ホームグラウンド”では負けるはずない,といわんばかりの性能です.
 一方で5V駆動時になると,その前身であるHR-01に一歩譲る結果となりました.この辺は真にフィンピッチとの相関に準拠した,ということなのでしょうか. それでも,その5V駆動時においてもNINJAやINFINITYに勝っている点を考えると,低速回転でも著しく性能が落ちるわけでもなく,悪くないなという印象です. またまた前回の結果を照らし合わせると,1000rpm=>600rpmで一気に性能がガタ落ちした事実から,Ultra-120は少なくとも1000rpmは必要であると考えられます.

HR-01

 フィンピッチは2.80mmと低密度なフィンに,さらにはエアフローインピーダンス(SPCRさんの言い回し)が小さくなるように, フィンの長さは狭まっています(つまり,正方形よりも長方形の方がインピーダンスが小さいらしい=風の走査箇所が短い方が良いということ).
 実際に5V駆動では,表面積は劣るながらUltra-120と同程度の性能を叩き出し,さらにはライバル(?)のNINJAに大勝しました. 12Vでもかなりの冷え具合であることから,実は低速でも高速でもいける万能タイプなのではないかと思うようになりました. HR-01は低回転での計測を行なっておらず,語る事ができないのが非常に残念ではありますが,次の決定戦の際にはそのファンレス素質について吟味したいなと思いました.

INFINITY

 もう涙が出てきます.前回のサイドフロー最強決定戦では,前身のNINJAに負けており,今度の高速回転でも他のCPUクーラーの後塵を拝した格好となりました. もはや語るネタもありません.ですが,流通の良さ,VTMSシステム,コストパフォーマンス,付属ファンが静音志向である,という救い舟だけはここで言わせてください.

NINJA

 計測中,「アレ?おかしいな…」と思い,最初の12V計測時に一旦計測をやめて,再びマウントしました.しかし,結果は同じでした. 好きだったスポーツ選手の引退間近の瞬間,競馬で言えば岡部騎手の不甲斐なさを感じた瞬間,これに非常に似た思いをしました.
 しかし,前回の結果を忘れてはいけません.今回の計測では,すでに限界ファン回転数を超えていただけ…と考えられますし, 600rpmのような超低速環境であれば,その性能はまだまだ捨てるには勿体無いと思います.

7. 計測を終えて

 今回は周辺温度も測定しましたが,どうやらサイドフロー決定戦には不要であると思いました.次回サイドフローを行う事があれば,その際には余計な事に気を使わず, ファンの回転数などの吟味に力を入れていこうと思います.
なお,今回はおまけがありますが,大したことありません(;´゚Д゚`).。○(・

8. 今後の課題

 次回の最強決定戦はトップフロー2007を予定しています.今回の中途半端さを払拭するべく,トップフロー総出演を予定しております. XP-120,SI-120,SI-128,大台風,風神匠,ANDY,SQUARE,Dominatorの8種+αで,25mm厚2000rpm以上の火を噴かないファンを選別しようと思います. それらを12V駆動,7V駆動,5V駆動し,SQUAREと風神匠はデュアル動作も考慮していこうと思います.

9.謝辞

 今回の計測に用いたソフトウェアは全てフリーソフトウェアを使用しました.これほど便利なソフトウェアを公開していただいていることに感謝いたします.
このページは静的に作成しましたので,感想や突っ込みなどはフォーラムなどをご利用下さい.

第1版 at 2007年2月25日 編集:ぷりぷり
最善は尽くしていますが,ページの内容については一切の保証もできませんので,ご了承下さい.


コンテンツ
  1. はじめに,選出CPUクーラー,測定条件など
  2. INFINITY, Ultra-120 のかんたんな紹介
  3. NINJA, HR-01, U8-120-1600のかんたんな紹介
  4. 結果,考察など
  5. おまけ

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